星守る犬 作:村上たかし 感想

この本というかこのコミックス、今日の『松チョイ』で紹介してたので、素直に本屋で見つけて読んでみました。

タイトルの「星守る」とは、星をじっと見続けているという意味とのこと。犬はその存在で癒されると聞くが、星をじっと見続ける犬は「何を想い」「何を感じて」いるのだろうか、その姿があまりにも健気で、加えて、こんな関係になれる作品中のお父さんが羨ましく感じました。最後にこと切れるとき、お父さんがハッピーを抱きしめて言う『ありがとう』の言葉、家族から邪魔者扱いされ、一緒にいてくれたパートナーとしてのハッピーを想っての深い感謝の気持ち、そのあと車のドアを開け放って亡くなったお父さんのハッピーに対する気持ちが手にとって分かるようで・・・なんだかすごく切なくなりました。
実際どこかのリアルな物語のようで、他人事のような気がしません。明日は我が身でもあり、この世の中を象徴しているようにも感じもします。奇しくも今日は、リチャードギア主演のハリウッド版Hachiが封切され、こちらも忠犬の話です。また、TVのお笑いでもユリアリクのような人と猿のコントも出てきています。殺伐とした世の中だからこそなのかもしれません。考え過ぎかな・・・

いま、私の頭の中では、一面の向日葵畑で、お父さんと元気にはしゃぐハッピーの姿がクッキリ見えています。