2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

海辺のカフカ 作:村上春樹 感想

カフカって何、猫と話せるナカタさんが探しているものは何、空から魚やヒルが降るってどういうこと、森の奥世界は何だったの、カフカの姉って・・・次から次へと出てくる疑問、それを断定せず臭わせながら語って行くこの本は、長編だけど、それを感じさせな…

思い出トランプ 作:向田邦子 感想

村上春樹を読みながら、部屋の本棚を眺めてみると、村上さんの作品に比べて、見た目がすごく薄い本が目に留りました。手に取るとそれはタイトルバックの絵とともに『向田邦子』の文字・・・懐かしい想いがして、村上さんを中断して約3時間・・・向田ワールド…

閉鎖病棟 作:帚木蓬生 感想

個々の話しが、患者の入院前の物語で、それぞれの閉鎖病棟の生活につながる。閉鎖病棟は、治療の場ではあるけれど患者から見ると唯一の戻れる場所。でも、巣立ちの時は必ずやってくる。完治しての退院・事件を起こしての強制収監・亡くなっての退院、かたち…