2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

特別法001条DUST 作:山田悠介 感想

2032年、あと23年後の世界・・・ガソリン自動車はなくなり、水素自動車でしかも同じ形に統一、運転はナビに行き先を告げるだけ・・・物を買うにも偽札や偽コインが出回ったため、いったん本物を見分ける機能のついた機械でカードを購入し、それで支払う・・…

あそこの席 作:山田悠介 感想

学校や教室にまつわる噂っていろんなのがあったな〜って思う。でもその噂って実際には迷信に近く、みんなが徒党を組んで禁断の果実のように祀り上げて触らないようにしているだけで、本当は何もないんだってことが年を重ねるうちに判ってきた。それなのにこ…

親指さがし 作:山田悠介 感想

小学校の頃、怖いもの見たさに「こっくりさん」をはじめ、さまざまな心霊現象を起こすような遊びが流行った。それらは大人への登竜門というがごとく高学年のだれもが興味津々で、いち早い体験者はそれぞれ鼻高々に禁則事項とその体験談を語っていた。 この『…

ルパンの消息 作:横山秀夫 感想

十五年前、自ら教鞭をとる高校の屋上から墜落死した女性教師は、当時自殺として処理されたが、時効1日前に入ったタレ込みにより、殺人事件へと変貌する。容疑者は高校3年の2学期末試験問題を連夜に渡り校長室に忍び込み金庫から盗むという"ルパン作戦"の…

カタコンベ 作:神山裕右 感想

シンと静まる光のない地底の世界、神秘的であるものの人の五感を閉ざすその世界は『恐怖』そのもの。ケイビング、地底へのダイブは先が見えない世界だからこそ何が起こるか予測がつかない。そこを舞台として起こる事件、拳銃を使った殺人、押し寄せる自然の…

英雄の書 作:宮部みゆき 感想

「一にして万、万にして一」・・・妹、友理子の兄、大樹探しの旅は、現世から別の輪(サークル)に飛ぶことからはじまる。そこは物語の中の世界・・・現世の作家がつむぐ太古から続いている世界・・・その中を『英雄の書』に魅せられさまよう大樹。友理子は…