不可触領域 作:半村良 感想

世の中って恐ろしいもので、知らないってことが一番だって実感するような内容でした。『不可蝕』とはよく言ったもので、触ってはいけないところって人でも物でもあって、ましてや「国」なんてところは、秘密だらけだろうって思います。麻生さんのKY(漢字読めない)の謎しかり、中川元大臣の辞任劇など、透明性に欠けていて、密室で話し合っただろう・・・っと首をひねるものだらけです。
物語は、中原市といった地方都市を舞台として、帰京途中のカップルまのあたりにする、霧の中での豹の出現から始まる。ナマケモノ・サブミリ波・CATV・洗脳、でも最後の最後は、仕掛けた側もしっぺ返しをくらう。なまなましさの上に身近な話題、しらないだけで、現実社会でもすでに不可蝕領域ができていないだろうか・・・怖い気持ちのち晴れになるといいな〜。