親指さがし 作:山田悠介 感想

小学校の頃、怖いもの見たさに「こっくりさん」をはじめ、さまざまな心霊現象を起こすような遊びが流行った。それらは大人への登竜門というがごとく高学年のだれもが興味津々で、いち早い体験者はそれぞれ鼻高々に禁則事項とその体験談を語っていた。
この『親指さがし』も"肩を叩かれても決して振り向いてはいけない"といった禁則があり、それを破ったと思われた由美が忽然と仲のいい4人の前から消えたことからはじまる。あれから7年、警察も捜しえなかった由美はきっとあの親指探しの世界にいるに違いない、成人式を目の前に大学生となった4人が当時由美が消えた現場であるマンションの屋上に集まった。過去を拭い去るために・・・車座になり、となりの人の左手の親指を右手で隠すといった同じ手順であの『親指さがし』をやってみたが、あのときのようにならない。過去を振り切って清算するために、由美に対する悔いからか『親指さがし』の源流を探る・・・探し当てたそこにあったものは・・・その館で見たものは・・・忌み嫌われていた少女の怨念が・・・4人に降りかかる役災、繰り返す事件、そこで武が見たものは!!!
スピード感があって、書き方からか非常に読みやすいライトノベルホラーでした。しかし、なぜ山の中の洋館といったら山梨となるのだろうか、霊峰からの連想かなあ?また、途中で出てきた山田与三というお爺さんが読み終えた後でも気になるのはなぜ?知ってる人教えてください。