階段途中のビッグ・ノイズ 作:越谷オサム 感想

ウォーターボーイズスイングガールズ、ルーキーズそして、最新はタンブリングと高校の部活の物語って、思わず引き込まれような魅力がありますよね。いくつもの苦難やいやがらせなどを乗り越え、目標に向かってみんなで邁進する。そこには、そのときにしか学べない『何か』があり、それは、振り返ると一生の宝物になる。私自身、高校時代コテコテの文化部”アマチュア無線部”で、毎日部室でリグ(無線機)とにらめっこ。日光も浴びずひょろっとしたモヤシ風だったが、部の伝統を守るため、日夜CQCQ・・・顧問はメッタに部室に現れないけど、しっかり部を守ってくれる大きな存在でした。

この物語は『大きな目標』『不良との関わり』『先生の抵抗』『事件』『純愛』『仲間割れ』(雨振って地固まる系)などが織り込まれていて、読み手を飽きさせない。青春学園物のオーソドックス路線を忠実かつ頑なに守っているが、わかっていても面白いし、泣けるんです。「いいよな〜若いって・・・」まっこと羨ましいぜよ。(竜馬伝 風)

それにしても、タイトルでは全く部活のイメージが無かったのに、開けて見たら『軽音部』のひたむきな連中の熱いストーリーで、一気に読み終わりました。すごく面白かったです。「ロックン・ロール」最高! 読み終えた今の気持ちです。