2009-01-01から1年間の記事一覧

特別法001条DUST 作:山田悠介 感想

2032年、あと23年後の世界・・・ガソリン自動車はなくなり、水素自動車でしかも同じ形に統一、運転はナビに行き先を告げるだけ・・・物を買うにも偽札や偽コインが出回ったため、いったん本物を見分ける機能のついた機械でカードを購入し、それで支払う・・…

あそこの席 作:山田悠介 感想

学校や教室にまつわる噂っていろんなのがあったな〜って思う。でもその噂って実際には迷信に近く、みんなが徒党を組んで禁断の果実のように祀り上げて触らないようにしているだけで、本当は何もないんだってことが年を重ねるうちに判ってきた。それなのにこ…

親指さがし 作:山田悠介 感想

小学校の頃、怖いもの見たさに「こっくりさん」をはじめ、さまざまな心霊現象を起こすような遊びが流行った。それらは大人への登竜門というがごとく高学年のだれもが興味津々で、いち早い体験者はそれぞれ鼻高々に禁則事項とその体験談を語っていた。 この『…

ルパンの消息 作:横山秀夫 感想

十五年前、自ら教鞭をとる高校の屋上から墜落死した女性教師は、当時自殺として処理されたが、時効1日前に入ったタレ込みにより、殺人事件へと変貌する。容疑者は高校3年の2学期末試験問題を連夜に渡り校長室に忍び込み金庫から盗むという"ルパン作戦"の…

カタコンベ 作:神山裕右 感想

シンと静まる光のない地底の世界、神秘的であるものの人の五感を閉ざすその世界は『恐怖』そのもの。ケイビング、地底へのダイブは先が見えない世界だからこそ何が起こるか予測がつかない。そこを舞台として起こる事件、拳銃を使った殺人、押し寄せる自然の…

英雄の書 作:宮部みゆき 感想

「一にして万、万にして一」・・・妹、友理子の兄、大樹探しの旅は、現世から別の輪(サークル)に飛ぶことからはじまる。そこは物語の中の世界・・・現世の作家がつむぐ太古から続いている世界・・・その中を『英雄の書』に魅せられさまよう大樹。友理子は…

最後のパレード 作:中村克 感想

東京ディズニーランド内で起こった心温まるエピソードが数々書かれた本ですが、あまりの感動秘話に泣けて泣けて・・・読み進めるうちに、パーク内のキャストに嫉妬し、また、ゲストを気遣う心(お客様を大事に思う心)の大きさに脱帽です。 文中で印象に残っ…

村尾 焼酎3Mの一角

森伊蔵・魔王・村尾とMではじまるブランド焼酎。今回は、村尾(900ml)を自身はじめて飲んでみました。香りは芋丸出し・・・でも味は透明感のあるすっきりとした芋!いつも飲んでいる安焼酎とは違い、普段より多めに飲んでも『明日に残りそうにない』味で、…

しずかな日々 作:椰月美智子 感想

高く青い空・にゅうどう雲・土の匂い・蝉の声・縁側・冷えたスイカ・麦茶・・・古き良き日本の夏が"ぎゅっ"と詰まっていて、それを背景に、小学5年の控え目な少年「えだいち」が、すこしづつ成長していく・・・友達とのふれあい、そこには出会いから自転車…

向日葵の咲かない夏 作:道尾秀介 感想

書店のJR西船橋のエキナカ書店で、POPに惹かれて読んでみました。はじめは期待通りの面白さだったのですが、中盤から雲行きが怪しく、いわゆるオタッキーな偏った系に倒れていき、終わりには唖然として違う世界の話しだったんだと強く想いたくなるよう…

きみのママより 応援したくなる歌

『歌スタ』から出た新人・・・心にグッとくる曲は本物で、きれいな詩は常に印象に残ります。この歌、絶対に売れます、なぜって、Pureだから・・・PVを見ているだけで、涙が浮かびます。涙腺の弱いオッサンと言われるかもしれませんが、いいと感じられ…

家族の言い訳 作:森浩美 感想

ブラックビスケッツの「タイミング」を作詞した人が、この本を書いたんだ!!!引き出しがたくさんあってすんごくカッコいい!! 『家族の言い訳』は8つの短編があります。紹介しますと、1編目の「ホタルの熱」は、熱を出す駿くんにアッパーカットでノック…

不可触領域 作:半村良 感想

世の中って恐ろしいもので、知らないってことが一番だって実感するような内容でした。『不可蝕』とはよく言ったもので、触ってはいけないところって人でも物でもあって、ましてや「国」なんてところは、秘密だらけだろうって思います。麻生さんのKY(漢字…

少女 作:湊かなえ 感想

以前読んだ「告白」の”ドロットして陰鬱なんだけど、覘いてみたい世界”がまたあるのかな?と怖いもの見たさのような感じで、「少女」を読んでみました。結果は・・・あた〜り〜、またありました!!!・・・こんな明るく語ってはいけないのでしょうが、期待…

希望ヶ丘の人びと 作:重松清

読み終えたあと、冬寒とした天気なのになんだか心がポッカポカで、夜なのに見上げるまっくらな空と冷たい空気が気持ちよく、同じ駅で降車する知らない人に声を掛け一緒に飲みたくなるそんな物語でした。先ほど帰宅の車中で読み終えたのですが、涙がとまらず…

ウォッチメーカー 作:ジェフリー・ディーヴァー 感想

久しぶりに翻訳物を読んでみました。評判通りおもしろいミステリーです。読み終えた感想はひとこと、『Twenty Four(24)』のようで読んでいる方もハラハラ・ドキドキの連続で肩に力が入りました。まばゆい日差しに眼を細めながら空を見上げ、両手・両足・…

ipod用 FMトランスミッター(BSFM02WH) を使ってみました。

BUFFALO製のこの製品、いい音してました。 ◆操作 :いたって簡単です。ipodをつけたら「Autoボタン」を長押しすると、ipodのパネルにFMラジ オの最適周波数が表示されます。(ちなみに私は88.3MHzでした。) ◆音質 :期待以上にクリアでいい音です。実は音に不…

どぶどろ 作:半村良 感想

先日紹介した雨やどりのあと、書店で半村良の作品を見ていたら、タイトルが気になって手にとった一冊です。 主人公は、ひどい蟹股をもつ平吉。小さい頃親に捨てられ天涯孤独の身となったが、江戸人情に支えられ、一点の曇りもなくまっすぐに山東京伝の従者と…

最近のKY事情

KYと言えば過去「空気が読めない」だったはず、最近は首相の「漢字が読めない」で使われ、直近では「株価が読めない」になっているようだ。(ヤフーニュースより) 昨日、複数の上場企業で2009年3月期の業績修正が相次いだ、金曜の市場が閉まってからの発…

雨やどり 作:半村良 感想 

先週1/15、先日紹介した『悼む人』が直木賞を受賞しましたが、過去の直木賞で唯一SF作家として受賞したのが、この作者・この作品です。はじめて読んだのは、約10年位前で当時勤めていた会社が池袋から初台に引越した頃、となりの新宿に興味を持ち、いろいろ…

ばかもの 作:絲山秋子 感想

タイトルに惹かれ、帯にあった『本格恋愛小説』という言葉に昔の甘酸っぱさを期待し、読んでみました。主人公は、気ままに過ごす大学生のヒデ、世の中を知りつくした風で年上の額子。この2人の自由奔放な生活ぶりからはじまります。しかし、それらも長くは…

明日への道を切り開くために

今日は成人の日、思い起こせば4半世紀前、たしか粉雪舞う極寒の中、懐かしい顔と久々に再会して記念写真を撮ったり、小学生の頃の懐かしい話しをしていたと思う。その頃に想いを馳せると、来賓の方がどんな話しをしてどう感じたのか、いまではこれっぽっち…

風花 作:川上弘美 感想

昨年末、TBS「王様のブランチ」のブックナビコーナーで大賞をとった作品なので、どんな作品なのかと手にとってみました。非常に読みやすく、昨日の東京→大阪と本日の西明石→東京の新幹線での移動時間中に読めちゃいました。主人公の『のゆり』は、"ホワン"と…

謹賀新年 2009 牛

← 家の窓から見た空 すごく穏かな年明けです。元旦の昨日は、『さあ、メールチェックするか』と思ったら朝一からPCのファンが唸って、故障か?と思いつつ、カバーを開けて掃除するハメになりました。日頃の行いがいいのか悪いのか、掃除機の音で家族には大…